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平成26年度 第1回公開教養講話を開催 安岡定子 氏 「論語に学ぶ 」

安岡定子 氏

 平成26年5月5日(月・祝)、モラロジー研究所廣池千九郎記念講堂において、第1回公開教養講話を開催しました。講師は銀座・寺子屋こども論語塾代表の安岡定子氏。安岡氏は「論語に学ぶ―論語は美しい言葉と知恵の宝庫です―」と題し、孔子(春秋時代の中国の思想家、儒学の祖)の言行や弟子たちとの問答などを記録した『論語』を聴講者と素読、その魅力を紹介しました。今回はモラロジー生涯学習講座の受講者と一般参加者、あわせて181名が聴講しました。

なぜ『論語』が現代に必要なのか

 安岡氏は「中国の古典、四書五経の一つである『論語』は難解で古くさく、堅苦しいものだという印象を持たれやすいが、その言葉は現代も使っているさまざまな言葉の中に生き、実は身近なものである」と述べ、例として「遠慮」(人にして遠き慮り無ければ、必ず近き憂い有り)、「株式会社三省堂書店」(我れ日に三度、我が身を省みる)などを挙げました。

 また、「『論語』のように現在まで読み継がれている古典には、魅力がある。長く残るにはそれなりの理由がある」とその魅力を2点紹介しました。
  まず、1点目。『論語』は、孔子が書になることを意識して、整理し格好つけて話したものではなく、孔子の「生」の声、正直な言葉であるということ。それ故に、同じ質問に対して、対象人物や状況によって答えが異なり、その問答を通して、孔子はいつも「人間としていかに生きるべきか」ということを基準にしているということがよくわかると紹介しました。
 2点目は、『論語』は内容のみならず、“音”“リズム”にもパワーがあるということ。「『論語』の音やリズムはとても美しく、読みやすく、すっと心に入ってくる」と述べ、実際に体感するため、聴講者と共に素読を行いました。
  安岡氏は、幼稚園児や小学校低学年の児童にも、理解度はともかくとして、まずはリズムとして心の中に溜まってくれればと思い、論語教室で素読を続けているとのこと。教室では、字が読めない幼稚園児でも、後に続いて、大きな声で楽しく素読していると紹介。「孔子が求め続けた『人間としていかに生きるべきか』という問いの答えを探るヒントが、『論語』には詰まっています。そのような言葉を幼少期にリズムとしてでも心に溜めていると、いつか芽が出る日が来る」と述べました。

  最後に「『論語』に表されている孔子の『人間としていかに生きるか』を自分でしっかりと考えるという姿は、どの時代にも共通する、どの能力にも勝る大切なことです。その大切さを少しずつでも自分の周りへ広げていきましょう」と講演を結びました。

安岡 定子(やすおか さだこ)


昭和35(1960)年、東京都生まれ。二松学舎大学文学部中国文学科卒業。安岡正篤師の次男・正泰氏の長女。現在、こども論語塾の講師として「銀座寺子屋こども論語塾」、「斯文会・湯島聖堂こども論語塾」等、都内の講座以外に宮城県都城市、茨城県水戸市、京都市等、全国各地で定例講座は23講座に及び、幼い子供たちやその保護者らに『論語』を講義して話題を集めている。著書に『親子で楽しむこども論語塾』(全3部・明治書院)、『絵で見る“論語”』(日本能率協会マネジメントセンター)、『素顔の安岡正篤―わが祖父との思い出の日々・新版』(PHP研究所)、『自分を支える論語の言葉50』(三笠書房)、『はじめての論語』(講談社)、『心を育てるこども論語塾』(ポプラ社)がある。

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