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第9回公開教養講話を開催 岡田幹彦 氏 「八田與一 ― 台湾で最も敬愛される日本人 ―」

岡田幹彦 氏

 平成26年3月15日(土)、モラロジー研究所廣池千九郎記念講堂にて、第9回公開教養講話を開催しました。講師は日本政策研究センター主任研究員の岡田幹彦氏。
 岡田氏は「八田與一 ― 台湾で最も敬愛される日本人 ―」と題し、台湾総督府の土木技師として不毛の地であった嘉南平野に東洋一の貯水ダムと用水路を建設し、台湾の農業発展に貢献した八田與一について紹介しました。今回はモラロジー生涯学習講座の受講者と一般参加者、あわせて162名が聴講しました。

私たちが知っておくべき日本人がいる

 台湾では「日本精神(リップン・チェンシン)」という言葉は最高の褒め言葉であり、正直・誠実・勤勉・清潔等という意味の代名詞となっていると紹介。その台湾において「最も敬愛されている日本人・八田與一を同じ日本人である私たちが知らなくてよいのか。日本民族の尊い精神的遺産の体現者として後世に伝えなくていいのか」という問いを投げかけ、八田の生涯を語り始めました。

 八田は、東京帝国大学工科大学土木工学科を卒業後、台湾へ渡り、台湾総督府に奉職。やがて水利建設事業の第一人者と認められ、生涯の大事業、嘉南平野における灌漑工事に取り組むことになりました。この大事業を遂行する中で、不慮の事故や資金難といった試練が彼を襲います。
  資金難の際には、従業員の解雇を決断せざるをえなくなりましたが、八田は苦しみぬいた上で、あえて有能者を解雇しました。有能な者は再就職しやすいが、そうでない者は再就職が難しいだろうという理由からでしたが、解雇した有能な者たちに対しては賞与金を渡すと共に、職場探しに自ら奔走しました。岡田氏は「八田は1つ1つの試練と誠実に向き合い乗り越え、台湾の人々から絶対の信頼を勝ち得た。それがこの大事業を成就した要因である」と述べました。誠実で思いやり溢れるその人柄と生涯を通して公に奉じた八田。死後70年以上経った今も、命日には、彼を偲ぶ人たちが毎年慰霊祭を続けています。

 最後に「今なお、台湾の人々に感化を与え続けている八田與一を全ての日本人が知り、尊敬する日が来ることを願っている」と講演を結びました。

  • 岡田 幹彦(おかだ みきひこ)


    昭和21(1946)年、北海道生まれ。國學院大學在学中より、日本の歴史および人物についての研究を続ける。現在は、執筆活動とともに全国で講演活動を精力的に行っている。月刊『明日への選択』に「上杉鷹山」「二宮尊徳」「明治の御代を仰ぐ」など歴史人物伝を連載。『歴史街道』(PHP)などへの寄稿のほか、平成21年〜22 年には産経新聞紙上で「元気のでる歴史人物講座」を連載。著書に『乃木希典』(展転社)、『維新の先駆者』『二宮尊徳』(日本政策研究センター)などがある。

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