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第7回公開教養講話を開催 森 勉氏 「わが国の防衛」

森 勉氏


 平成26年1月18日(土)、モラロジー研究所廣池千九郎記念講堂にて第7回公開教養講話を開催しました。講師は公益財団法人日本国防協会理事長の森勉氏。
 森氏は「わが国の防衛」と題し、道徳の対極にある安全保障の問題と日本の近現代史や憲法について詳しく解説し、国家の防衛という視点で現在の日本の状況について語りました。今回はモラロジー生涯学習講座の受講者と一般参加者、あわせて268名が聴講しました。

指導者にこそ道徳が必要

 森氏はまず、安全保障は極めて単純な学問であり、「優勝劣敗」という唯一の事項から成り立っているが、単純であるがゆえに論述の俎上に上らせることが難しいと説明。そのうえで戦後のわが国の防衛の歴史的経緯や戦争は何故に生起するのか、また抑制することは可能か否かなどについて述べました。
 歴史的経緯については、終戦からGHQによる統治や日本国憲法制定の状況、自衛隊の前身である警察予備隊・保安隊が設立された理由を紹介。憲法9条で規定されている「交戦権」の内容や「集団的自衛権」の問題などをわかりやすく紹介していきました。

 戦争がなぜ起きるのか、また起こさないようにすることはできるのかについて、森氏は「人間には種々の欲望があり、神ならざる人間であるがゆえに悲しいことだが戦争が生起する」「自然界の食物連鎖の頂点にある生物以外には必ず天敵が存在する。人間の場合、天敵は同じ人間であり、もしも道徳がなかったならば、過去の戦争において今以上に酷い状態になっていただろう。それゆえに国民と指導者は常に高い道徳を維持する必要がある」と話しました。
 憲法の条文やその解釈、国防の基本方針や自衛権発動の要件など、専門性の高い講話でしたが、時折挟まれる森氏の興味深い余談に引き込まれながら、聴講者は国防に対する理解を深めていきました。

 最後に「自衛隊は世界の中で規模は小さいながらも厳しい訓練に裏づけされた最強の組織であり、自分のためではなく他者のために任務を確実に遂行する“利他の集団”である。それをぜひ国民に理解していただきたい」と結ぶと、会場から大きな拍手が湧き起こりました。

  • 森 勉(もり つとむ)


    昭和22(1947)年、岡山県生まれ。昭和45年に防衛大学校本科(応用化学)第14期卒業.。第30普通科連隊長、陸上幕僚監部教育訓練部教育課長等を歴任し、平成7年に陸将補に昇任。東部方面総監部幕僚副長、陸上幕僚監部監察官、陸上幕僚監部防衛部長を務める。平成13年、陸将に昇任、第24代第7師団長に就任。平成14年、陸上幕僚副長。平成15年、第29代西部方面総監に就任。平成16年、第30代陸上幕僚長に就任する(西方総監からの初就任)。平成19年に退官し、三菱電機顧問となる。

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